物流・輸送
クライアント
貨物機を保有するグローバル・サービス・プロバイダー。
課題
貨物機のパーキング・ブレーキが「スポンジのようだ」と報告された当初は、安全性やサービスを脅かすものとは誰も思いませんでした。しかし、保守点検の結果、作動油をきれいに保つためのフィルターにホイルの破片と思われるものが見つかる頻度が高くなってきたのです。フィルターに付着したホイルの破片が作動油の流れを妨げ、ブレーキがスポンジのように感じられるようになったのでした。当初、保守点検の際にシーリング・キャップを適切に使用しなかったためにホイルが混入したのではないかと推測されていましたが、それは誤りであり、目詰まりの原因は不明でした。
ソリューション
ブレーキへの苦情に対応するための予定外のメンテナンスが、運転コストを押し上げていました。何日もかけてトラブルシューティングを行っても根本的な原因が見つからなかったため、この問題は同社のKTプロセスの専門家であるプログラム・リーダー(PL)に委ねられました。PLは、KT Problem Solving & Decision Making(KT問題解決と意思決定)という、問題を迅速に解決するための構造的なアプローチを社内で指導し、促進する資格を持っています。彼らはすぐに効果的な問題分析を行い、「IS」と「ISNOT」のデータを検証しました。そして、この問題が世界のどこで起きているのかを知る必要があることが明らかになりました。
同じ貨物機を所有している企業に問い合わせたところ、他社でも同じモデルの貨物機で同じ問題が発生していることがわかりました。ブレーキマニホールド内で使用されていたラミネート加工されたアルミニウム製のシムが、経年劣化と油圧により剥がれ落ちて作動油に混入していたのです。この問題は、シムをスチール製の一体型シムに交換することで解決しました。
成果
エンジニアリング調査会社がシムの粒子を調査し、シムの老朽化が問題の原因であることを確認しました。貨物機メーカーは、この問題と解決策をこの貨物機の他のオーナーにも通知しました。