ユニロイヤル・ケミカル社は、競争優位を得るため「いつものように」KT 法を活用しまし た。
同社の継続的改善チームは、問題を特定、明確化し、解決する KT 社の「問題解決と 意思決定プロセス(PSDM)」に精通しており、まずはSA(状況把握)プロセスを使って改善領域を特定しました。そして、重要度、緊急度、将来性の観点から優先順位を決定し、影響が大きい 5 つの問題から、DA(決定分析)プロセスを使って最初に対処すべき最も重要な問題を選択しました。どの問題が選ばれたのでしょう?それは「合成ゴムの梱包の形状」の問題でした。
たとえば、梱包の一部が膨らんで、保持している板の台座からはみ出している場合が ありました。中には台座の板ごと倒れて梱包が裂け、中の材料がむき出しになってしま う場合もありました。このような梱包は通常、出荷前に発見されますが、昨年この問題 で引っかかった梱包は約 45 トンもあり、再梱包、再処理、または廃棄されました。 チームの使命は、形状不良の原因を特定し、最適な解決案を見つけて実装することで した。
KT 法の PA(問題分析)プロセスを使って、想定原因を特定し、その原因の中からテス トと裏付けにより最も有力な原因を絞り込みました。根本原因は、特定のゴムは最初の 冷却安定プロセスで包装するには柔らかすぎて形状が崩れ、結果として梱包ごと傾い てしまうというものでした。
根本的な原因がわかったところで、チームは「KTデシジョン分析」という手法で解決策を検討しました。では、事前に設定した基準に最も合致する解決策は?袋を箱に入れること。具体的には、冷却期間中に袋を保護するために、再利用可能な箱に袋を入れました。この箱は、出荷前にスキッドから取り外されます。試行錯誤の結果、この方法で問題が解決することが証明されました。
このソリューションを導入してからは、外観不良による袋詰めベールの拒否がなくなりました。PSDMを活用して優位に立つことで、Uniroyal社は生産能力と顧客満足度を向上させ、手直しや廃棄されるベールのコストを削減することができました。