クライアント
Australian Vinylsは、塩ビ管などの製造に使われるビニル樹脂のオーストラリア市場の65%を製造しています。この樹脂は、加圧反応器でバッチ式に行われる懸濁重合法で製造されています。
課題
加圧反応器のタンクに蓄積された物質は、一定のバッチ数を経た後に検査と清掃が必要となります。1970年代に抑制剤が開発され、30バッチ後に洗浄が必要なレベルまで蓄積が抑えられるようになるまでは、3〜4バッチごとに洗浄が行われていました。1990年代に入ってからは、新しい混合剤と使用方法により、検査の間に200バッチ、洗浄の間に数千バッチのメンテナンスが可能となりました。しかし、Lavertonの加圧反応器は依然として頻繁な洗浄を必要としており、生産に時間とコストがかかっていました。
ソリューション
この問題を解決するために、クロスファンクショナルチームがKT法を使用しました。チームが問題の明細を作成していくうちに、いくつかの一連の問題があることが明らかになりました。この問題に対処するために、新たな問題分析チームが編成されました。このプロジェクトは、チームが一連の問題解決に取り組む中で、大きなプロジェクトとなりました。
成果
当初の目的は、洗浄の間隔を250バッチまで延ばすことでした。プロジェクトの完了が宣言されたとき、1台の加圧反応器は450バッチに達していましたが、依然として好調で、もう1台の加圧反応器は最後に一連の変更を行った後、250バッチを達成しました。
生産時間の増加により、塩ビ樹脂の生産量が3,000トン増加し、利益も大幅に改善されました。しかし、最大の効果は、この最初のプロジェクトが、さらなる生産性向上のきっかけとなったことです。最終的には、年間20,000トン以上の生産量アップと大幅な利益改善を実現しました。